急速充電の速度
電流(アンペア、A) x 電圧(ボルト、V) = 消費電力(ワット、W)
充電の基本は、電流(アンペア、A)、電圧(ボルト、V)、消費電力(ワット、W)で計算します。
電流(A)は、バッテリーから携帯電話またはその他のスマートフォンなど接続されたデバイスに流れる電気の量です。
電圧(V)は、電流の速度または電気を押し出す強さです。
消費電力(W)は、文字通り、消費される電力の量です。散水ホースで例えると、電流はホースの幅、電圧は水圧、消費電力はホースから出る水の量です。

急速充電の速さ
充電は2段階で行われます。最初のフェーズでは、電圧が高いほど充電率が上がります。急速充電おん充電器は、このフェーズを活用して電流を増やします。充電の後半では、充電器は電圧を下げて過熱または過充電を防ぎ、スマートフォンと充電器の両方が安全であることを確認します。
デバイスによって充電速度も異なります。
はやく充電する方法
急速充電を行うには、例えば急速充電対応のスマートフォンx USB充電器が必要となります。もしくは、急速充電対応の充電ケーブルが必要の場合もあります。



急速充電対応のスマートフォンやノートパソコンとUSB充電器とケーブルを使う前に、それぞれのW数(最大充電速度)をご確認ください。例えば、最大18Wのスマートフォンで27Wの充電器を使う場合、18Wで充電されます。
急速充電の種類
急速充電の中で最も多く見られるのはQualcomm社のQuick Charge(QC、クイックチャージ)とUSB Power Delivery(USB-PD、パワーデリバリー)です。他にもTurboPower、Adaptive Fast ChargingやSuperChargeも存在していますが、主な仕様はQuick Chargeに基づいており、マーケティング目的でブランド変更されています。また、Appleの多くのデバイスはUSB-PDを使用しているため、iPhone(8以降)はUSB-PD充電器およびケーブルに対応しています。
急速充電の概要 | ||
---|---|---|
種類 | Quick Charge | USB Power Delivery |
最大W数 | 27W | 100W |
開発元 | Qualcomm | USB-IF |
端子タイプ | USB-A、Micro-USB、USB-C | USB-C |
対応機種 | Galaxy、ZenFone、その他スマートフォンやタブレットなど | iPhone(8以降)、iPad Pro 10.5”、Google Pixel、その他スマートフォンやタブレットなど |
詳しくは下記ページをご参照ください。
USB Power Delivery > Qualcomm Quick Charge >
急速充電の安全性
充電技術が進んでいる中、従来の充電技術よりも速く充電することが実現し、充電中にスマートフォンが熱くなる可能性もあり、安全性が最も問われます。安全に充電するため、充電時に使う充電器とケーブルは認定製品をご使用ください。



よくある質問
close急速充電はスマートフォンに良くないですか?バッテリーを損傷しますか?
安全性と最適な速度を確保するため、認定済みの製品をお選びください。ほとんどはQuick ChargeもしくはUSB-PD規格となります。認定済み製品を選ぶことにより、安全性と性能が保証されます。安価な未認定製品を使用すると、短絡や過熱のリスクが高まり、デバイスと充電器の両方に損傷を与える可能性があり、危険性もでてきます。
充電中にデバイスが熱くなる場合がありますが、信頼できるメーカーによって製造され、互換性が認定されている場合、心配する必要はありません。これらの認証は、一連の安全対策が講じられていることを意味します。コントローラーチップはバッテリーへの電気の流れを調節し、温度に電圧制御を加えながら充電器を安全なパラメーター内で動作させながら、電流に危険なスパイクがないことを保証します。
急速充電対応の充電器や充電ケーブルをご購入前に、下記の項目を確認してください。
- 信頼されるメーカーを選ぶ
- Qualcomm Quick Charge、もしくはUSB Power Delivery認定製品である
- 製品保証付き
closeなぜ急速充電が機能しない?
急速充電が機能しない一般的な理由と基本的な解決方法を、下記の通りとなります。
- 充電されるデバイスが急速充電に対応してない。
下にある急速充電対応デバイス一覧をご確認ください。
- 充電されるデバイスが充電器、もしくは充電ケーブルを認識しない。
充電ケーブルや充電器の抜き差しを試してください。
- サーキットブレーカーが動作していない可能性があります。
コンセントに別のものを差し込むか、充電器とデバイスを別のコンセントに差し込んでみてください。これでも急速充電が始まらない場合は、回路ブレーカーをリセットしてください。
- Samsungデバイスの場合:急速充電を有効にするか、画面オフにする必要がある場合があります。
詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- デバイスのソフトウェア問題があります。
まず、ソフトウェアが最新であることを確認してください。 ソフトウェアが最新の場合は、デバイスを再起動してください。また、最終手段としてデバイスを工場出荷時の状態にリセットすることもできます。
- デバイスまたは内蔵バッテリーが故障しています。
古いデバイスの場合、これが該当する可能性があります。 別のデバイスで急速充電器をご使用ください。急速充電器が機能する場合、問題は最初のデバイスにあります。
- 急速充電器に損傷、もしくは壊れている可能性があります。
別のデバイスで充電器をお試しください。それでも機能しない場合は、充電器に問題がある可能性があります。
上記項目を確認しても問題解決しない場合は、急速充電器の製造元に問い合わせてください。
close急速充電対応のiPhone、およびAndroid端末に関して。
対応端末:
- iPhone 8、および以降
- Samsung Galaxy S6、および以降
- Pixel 2、および以降
- iPad Pro(第1世代)、12.9インチ、および以降
急速充電対応端末は日々増えているため、最新情報については、デバイスの製造元に確認してください。
close急速充電をオンにする方法。
一部の端末は急速充電を有効にする必要があります。急速充電を有効にする必要がある場合は、端末の製造元にお問い合わせください。 Samsungの場合、以下の手順を従ってください。
(下記一部英語説明をご了承ください)
Settings > Device > Maintenance > Battery > Advanced
Settings and toggle on fast cable charging.
注意:急速充電有効後に、急速充電を開始する場合は画面オフする必要があります。
close急速充電の適応規格とは。
最も使用される急速充電規格がUSB Power DeliveryとQualcomm Quick Chargeですが、Adaptive Fast Charging、TurboPower、SuperChargeという規格も存在しており、USB Power DeliveryとQualcomm Quick Chargeの仕様に基づき、マーケティング目的でブランド名が変更されています。
例えば、Adaptive Fast Charging(Samsung)はQuick Chargeの仕様に基づき、TurboPower(Motorola)とSuperCharge(HuaweiやHonor)はUSB-PDに基づいています.
close急速充電の判別方法。
急速充電は、1端子につき最低18Wの出力電力が必要です。また、パッケージや製品自体にUSB Power DeliveryおよびQuick Chargeのロゴ印字有無を確認するほか、製造元メーカーに確認することも可能です。
close急速充電の速度について。
USB Power Delivery(iOS/iPhone、Android/Google端末):
- iPhone 8(および以降):30分で0から50%まで充電可能*
- iPad Pro:60分で0から50%まで充電可能*
- Pixel 2、2 XL、3、3XL:37分で0から50%まで充電可能*
対応端末、および充電速度は2019年7月現在の情報。
Qualcomm Quick Charge(Samsung、LG、その他):
- Quick Charge 3.0対応端末:35分で0から80%まで充電可能*
- Quick Charge 4.0対応端末:15分で0から50%まで充電可能*
対応端末、および充電速度は2019年7月現在の情報。
*充電時間は充電環境や端末状況により異なることもあります。
close急速充電しているかしてないかどう判断するか。
Samsung端末(Galaxyなど):
急速充電中は、端末にあるライトが光ります。
Apple端末(iPhoneなど):
自動的に急速充電になるため、速度確認などの画面やお知らせはありません。
Google(Pixel)、LG、およびその他メーカー端末:
多くは急速充電中に、画面「高速充電」や「急速充電」などが表示されます。
上記以外の端末に関しては、製造元にお問い合わせください。